根元から多くの枝を伸ばす株立ちタイプの木や、親株の周りにたくさんの子株をつける宿根草などは株を根ごと分割して増やすが株分けです。
株分けは栄養繁殖のひとつで、同じ形質株が増やせます初めから根が伸びているので失敗することがほとんどありません。
※ 樹木の株分けの方法と時期
株分けをする時期は樹木の種類によって多少違いがあります。
常緑樹は新芽が伸びる前の3~4月か梅雨期、落葉樹は厳寒期を除き落葉する11月頃から新芽が出る前の3月頃に行います。
大きな株の場合は周囲の土を半分くらい掘り起こして根を露出させスコップやのこぎりで親株から切り離します。
親株はそのまま土を埋め戻します。切り離した株は新しい場所へ植え付けます。
小さな株の場合は株全体を掘り起こして土を落とし手で引き離すかハサミなどで根を傷つけないように切り離します。
株分けは生育が遅くなるので、あまり小分けにしないように注意しましょう。
★ 宿根草の株分け
宿根草などは株分けで数を増やすと共に親株の成長を促します。長い間同じところで生育していると、株が増えて密生し中まで日が届かなくなったり、風通しが悪くなって蒸れたりします。
また、花つきもも悪くなってきます。約3年ほどに一回は植え替えと株分けをします。
一般的に株分けの時期は夏から秋開花するものは新芽が出始める3月頃、翌年の春から初夏に開花するものは9~10月頃に行い寒くなる前に根付くようにします。
① 鉢から抜いたら根鉢を切り2~3株に手で分けます。
② 細根を切り詰めて培養土に植え付けます。
★ 観葉植物の株分け
観葉植物や洋ラン、鉢花など株分けで数をふやすと共に親株の成長促進を図ります。
鉢という限られたところで生育しているので2~3年もすれば株が大きくなり根も鉢いっぱいに伸びます。
根詰まり状態で通気性や排水性が悪くなり株も弱ります。株分けをすることで鉢の中に根を伸ばす余地ができ株の生育が促進され新しい株を増やすことができます。
①株を鉢から抜いたらできるだけ古土取り除き細根を切らないようにハサミなどで分けて植えつけます。